ウニ

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イタリア語ではRicci di Mare、「海のハリネズミ」と呼ばれているウニ。プーリアでは主に生のまま食べられています。あちらでもやはり高級品、レストランでこれ一皿、15ユーロ(約2000円)でした。

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日本以外でこれほど魚介類を生で食する地域はないのではないかと思う位、プーリアではお祭りやお祝い事のテープルには必ず生の魚介が並びます。この地方で取れるウニはほとんどムラサキウニのようです。はさみでジョキジョキと上の部分を切り、海水でやさしく中をゆすぎます。そして、小さくちぎったパンですくうようにして口に運びます。日本で食べるウニより、身が細いのですが、味は濃厚。エッセンスが詰まった感じです。一人で10個ぐらいは平気で食べられてしまいます。生ウニにはワインよりビールの方が合うような気がします。プーリアでもウニは贅沢な食材。ちょっと高級なお店でないとおいていない場合もあります。一番良く食べられているのはバーリ県の海岸沿いの街です。産卵期には禁漁になるため、7、8月には食べられません。それでもこの時期に海辺などで海の家風の「ウニ・バー」(?)のような店もちらほら。日本食ブームの影響もあってか、観光客にも人気は高いようです。ところが、最近は収穫量がぐっと減って来たとのことで、取り締まりもきびしくなってきているようです。この時期にしか来れない人々がどうしても食べたいと思う気持ちも解りますが、やはり郷土の食文化を守るためには自然や資源を守ることが大前提なので、ここはぐっと我慢して欲しいと思います。ということで、プーリアでウニが食べたい方は、春か秋に訪れてください。

[2003年11月25日] TrackBack(0)
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